もし信用スコアが日本で普及し、就職・転職活動で使われるようになったどうなるのでしょうか?
どんな風に変わりそうかを中国、アメリカの事例を紹介しながら考えます。
中国では信用スコアが転職の成功を左右する
信用スコアといえばやはり中国です。
まずは中国で信用スコアが就職・転職でどんな風に使われているかを紹介します。
代表的な信用スコアサービス「芝麻信用」
中国には
「芝麻信用」
という、数億人が使っている信用スコアサービスがあります。
日本語だと「じーましんよう」や「ごましんよう」と読む人が多いですね。
いくら中国は人口が多い(約14億人[1]外務省:人口の多い国)とはいえ、利用者が数億人いるというのは物凄いことです。
それくらい中国では信用スコアが社会に深く浸透しているのですね。
信用スコアが高いことによるメリット
信用スコアは「信用力」が数値化されたものです。
信用スコアの数値が高ければ、その人は信用力が高い、と判断されます。
じゃあ信用力が高いとどんなメリットがあるのでしょうか?
就職・転職するとき以外でのメリットとしては
などがあります。
日常生活で重要なサービスを良い条件で使えるようになる、というのが信用スコアが高いことによるメリットです。
転職だけでなく新卒採用でも信用スコアが大事
中国企業は、人材採用で芝麻信用のスコアを合否の判断材料にしています。
具体的な事例を紹介すると
- DELL(デル)
- マクドナルド
などの大企業が信用スコアの数値を採用時に活用しています。
とくにデルは
コンピュータ企業のデル(中国)は「当社は採用にあたって個人の信用状況を重視している。新卒学生に対しても『芝麻信用』の評価点数を参考にする」と明言した。
引用元:「信用」が中国人を変える
このようにハッキリと「信用スコアを使っています」と発言しています。
信用スコアが高いと、その人の評価が高くなるのですね。
中国では転職だけでなく、新卒の就活でも信用スコアの数値が採用・不採用に影響を与えているのです。
アメリカではクレジットスコア(FICOスコア)が重要
中国の次はアメリカです。
世界一の経済大国であるアメリカの信用スコア事情を紹介します。
アメリカはクレジットスコア社会
アメリカにも芝麻信用と似たような、個人の信用力を数値化するサービスがあります。
それは「FICO(フィコ)スコア」というサービスです。
アメリカは人口が3億人以上いて、なおかつ移民がたくさんいる多国籍社会です。
出身地や経歴などがバラバラの人たちが集まって社会を形成しているのです。
だから
「この人は信頼できる人なのか?」
これを判断するための基準が重要になります。
その基準の一つとして、クレジットスコアは何十年も前からアメリカで使われているのです。
就職・転職でもクレジットスコアがチェックされる
アメリカではクレジットスコアは
- 賃貸物件の入居審査
- 住宅ローンを組むときの審査
などで使われますが、とうぜん就職・転職でも活用されています。
日本でも就活・転職活動をするとき
などをチェックされますよね?
アメリカでは、これらに加えてクレジットスコアがチェックされるようなイメージです。
いろいろな人がいる国だからなのか、これらのような「わかりやすい情報」が重要視されているようです。
日本で信用スコアが普及したら就職・転職活動は変わるのか?
お待たせしました。
中国、アメリカの次は日本の信用スコアについてです。
いまのところ日本では信用スコアは普及していません[2]Yahoo、LINE、NTTドコモ、メルカリなどが信用スコア事業に参入しましたが、成功したと言えるような事例はゼロです。。
もし日本で信用スコアが普及したら就職・転職活動は変わるのでしょうか?
答えとしては
「変わると思う」
になるのですが、そこまで劇的に変わるとは思えません。
いわゆる「学歴フィルター」みたいに、信用スコアでフィルターをかけるなんていう乱暴な事は起きないと思います。
現在でも
などの情報は就職・転職の成功に影響を与えています。
これらの中に信用スコアが加わるくらいではないか?と考えています。
次は具体的にはどう変わるのかを予測します。
書類選考や面接を通過しやすくなる?
信用スコアの数値が高いと、書類選考に通過する確率が上がりそうです。
先ほどもお伝えしたように、学歴や職歴などと合わせて信用スコアを合否の参考材料として使うことが予想されるからです。
おそらく高ければ高いほど書類選考などでは良い影響がはずです。
書類選考に合格した後の面接でも良い影響がありそうです。
人には
「確証バイアス」
と呼ばれる、思考の偏りがあります。
採用面接を担当する人も人間なので確証バイアスがあります。
だから、大なり小なり偏った判断をしてしまいます。
確証バイアスによって、信用スコアの数値が高いと
「この人は(スコアが高いから)ちゃんとした人だろう」
という先入観を採用担当者に持ってもらうことができます。
簡単に言えば信用スコアが高いと第一印象が良くなる、ということですね。
基本的には第一印象が良い方が面接でも相手に良い印象を与えられ、合格率が少し良くなるはずです。
転職サイト・転職エージェントで信用スコアが登録できるようになる?
信用スコアが日本で普及したときの具体的な変化としては
- 転職サイト(アプリ)
- 転職エージェント
などの登録するプロフィールに信用スコアも登録できるようになるのではないか?と予測しています。
より具体的に言うと、これらの転職系サービスと信用スコアサービスが連携するようなイメージです。
さいきんのWEBサイトは、新しく会員登録するときに
などのアカウント(IDとパスワード)をつかって登録できたりしますよね?
あれと同じで、信用スコアサービスのアカウントで転職サイトや転職エージェントに登録・ログインするような感じです。
そして、信用スコアの数値が高いと
このようなメリットが発生するのでは?と予測しています。
いまからできる信用スコア対策は何?
もし今から信用スコアの対策をするならどうしたらいいかも紹介します。
といっても、特別なことをする必要はありません。
信用スコアを上げるには、みんなから
- 倫理的な人
- 道徳的な人
つまり、「いい人」「ちゃんとしてる人」と思われるような行動をすればいいだけです。
具体的には
まずはこれらに気を付けるべきです。
やることはとてもシンプルです。
要は、悪いデータをネットの履歴に残さないことが大事なのです。
なぜならば、信用スコアはデータを分析して数字を作成するからです。
信用スコア対策をしていれば良いことがあるかも?
すでに伝えましたが、日本で信用スコアが普及するかはわかりません。
ただ、もし信用スコアが広まったら信用スコアが高い人は色々と場所で得をすることになります。
もし興味があったら今のうちから信用スコアを意識して生活してみてください。
ただ信用スコアの数値が高くなるだけでなく、他の人から信頼される人物になれるはずです。
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