マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツは世界トップクラスの大金持ちとして有名で、ビル・ゲイツの元には
- 世界中に支社がある超巨大企業のマイクロソフト
- 世界最大の慈善団体であるビル&メリンダ・ゲイツ財団
などを通して、世界中から膨大な量の情報が集まります。
仕事や慈善活動で得た情報だけでも凄い量なのですが、ビル・ゲイツは読書家としても有名です。
1年間に50冊、1週間に1冊というハイペースで本を読み知識を増やしていくビル・ゲイツは「世界の情報通」とも言えます[1]Business Insider:9 of the most successful people share their reading habits。
そんなビル・ゲイツが、大学を卒業したばかりの若者に向けたキャリアアドバイスとして
「(仕事をするにあたっての)将来有望な分野」
や
「未来の仕事で需要が極めて高くなるスキル」
について語っています。
ビル・ゲイツの発言は
- これからのキャリア選択
- どんなスキルを学べばいいのか
などで迷っている方の参考になると思うので、内容を紹介します。
ビル・ゲイツが「将来有望」と語った分野は何?
ビル・ゲイツが2017年5月15日に自身の公式サイトやTwitterを通じて
「Promising fields(将来有望な分野)」
と語ったのは、以下の3つの分野です。
- AI(人工知能)
- エネルギー
- バイオサイエンス
なぜこの3つの分野が有望だとビル・ゲイツが考えているのか、彼の発言や行動などを紹介しながら説明します。
AI(人工知能)は人々の生産性を向上させる道具
まず最初は「AI(人工知能)」です。
ビル・ゲイツは公式ブログでAIについて以下のように語っています。
私たちは、人々の生活をより生産的で創造的にするための方法を利用しはじめたばかりです。
(翻訳は著者)
さらに、別のインタビューでは
AIを使えば生産性を2倍にできるかもしれません。つまり労働を減らせるのです。
(翻訳は著者)
このようにも語っています。
どうやらビル・ゲイツは人々の生産性を向上させる道具としてAIを非常に高く評価しているようですね。
たしかに、生産性が上がると無駄な労働時間が減ります。
労働時間が減るとその時間を
- 休息
- 趣味・娯楽
- 家族との時間
- 仕事の計画
などの有意義なことに使えるので、生産性の向上は大事ですね。
エネルギーは貧困や気候変動対策に欠かせない
2番目は「エネルギー」です。
将来有望と考えている理由として、ビル・ゲイツは
(エネルギーを)クリーンで手頃な価格、信頼性の高いものにすることが、貧困や気候変動と戦うために不可欠だからです。
(翻訳は著者)
このように語っています。
コストの低い再生可能エネルギーがないと貧困や気候変動などのようなSDGsに関わる問題が解決できない、と考えているのですね。
ビル・ゲイツは、ビル&メリンダ・ゲイツ財団を通してさまざまな社会問題の克服に取り組んでいます。
その過程でさまざまな人に会い、色々な知識を身につけているであろうビル・ゲイツは
「気候変動の解決に比べたら、次のパンデミックに備える方が20倍簡単ですよ」
このように語っているくらいなので、気候変動を大きな社会問題だと考えていることがわかります。
その社会問題を解決するのが
「再生可能エネルギー」
だとビル・ゲイツは考えているのかもしれません。
日本も政府から
2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略
が発表されているので、再生可能エネルギー関連の仕事はこれから増えると思います。
世界全体でエネルギーに関する取り組みはこれから加速するでしょう。
バイオサイエンスが進化していたから新型コロナのワクチンができた
3つ目は「バイオサイエンス」です。
ビル・ゲイツといえば、2015年に行われた講演で新型コロナウイルスについて予言していたことで話題になりました。
その動画は下のリンクから確認できます。
予言が当たったのは普通のことですが(歴史を見ると定期的に感染症は流行するので)、この時点で
「今後数十年で一千万人以上が亡くなる事態があるとすれば、戦争より感染性のウイルスが原因だろう。ミサイルより病原菌に備えるべきだ」
と語っており、講演よりもかなり前からワクチンを開発する会社に資金援助したり投資をしてきました。
ビル・ゲイツ(とビル&メリンダ・ゲイツ財団)が出資したり資金援助した会社には
などがあります。
この中の、ファイザーとモデルナが開発した新型コロナウイルスワクチンは日本でも使われています[2]NHK:ファイザー、モデルナ、アストラゼネカのワクチン どう違うの?。
もしバイオサイエンスが進化していなかったら、2021年になっても新型コロナのワクチンを完成していなかったかもしれません。
バイオサイエンスにより、将来的には遺伝子が原因の慢性疾患なども治療できる可能性があります。
人間社会への貢献度を考えると、ビル・ゲイツがバイオサイエンスを
「将来有望」
として挙げるのも納得ですね。
科学・数学・経済学など理系の知識・スキルも重要
「将来有望な分野」としてビル・ゲイツが語ったのは
- AI
- エネルギー
- バイオサイエンス
ですが、ビル・ゲイツは
- 科学(サイエンス)
- 数学
- 経済学
も重要だとさまざまなインタビューで語っています。
サイエンス・数学、経済学の基礎的は知識は必要です。未来における様々な仕事でこれらの知識は極めて需要が高くなるでしょう。
(翻訳は著者)引用元:Basic Knowledge Of These Subjects Will Be Most Demanding For Jobs In Future
ようは理系の知識・スキルがこれから重要だ、ということですね。
もしこれから何を学べばいいのか迷ったりしたら、科学・数学・経済学を学ぶのが無難かもしれませんね。
というのも科学・数学・経済学の知識は
- AI
- エネルギー
- バイオサイエンス
などの仕事に取り組むのにも役立つはずだからです。
スキルというよりは基礎知識ですが、学んでおいて損をすることはないでしょう。
引用・脚注
↑1 | Business Insider:9 of the most successful people share their reading habits |
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↑2 | NHK:ファイザー、モデルナ、アストラゼネカのワクチン どう違うの? |
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