【2021年最新研究結果】年収800万円以上でも幸福度は上がり続ける

2010年、ダニエル・カーネマンは年収と幸福度の関係についての研究を発表しました[1]PNAS:High income improves evaluation of life but not emotional well-being

この発表で注目されたのは
「年収アップに比例して幸福度が上がるのは7万5000ドルまで」
という部分です。
この発表は日本でも注目され
「収入アップで幸福度が上がるのは年収800万円まで。それ以上は給料が上がっても変わらない」
という説が定説となりました[2]為替レートや日本とアメリカの物価の差を考えると、この数字は700万円になったり750万円になったりすることもあります。

サイト管理人 南研吾
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ダニエル・カーネマンはノーベル経済学賞を受賞している有名な心理学者です。

2021年1月、年収と幸福度についての新しい研究が発表されました[3]PNAS:Experienced well-being rises with income, even above $75,000 per year
新しい研究では年収アップに比例して幸福度も上がり続ける、という結果が出ています。

この記事ではその新しい研究を紹介します。
働いていると、就職先や転職先を年収で決めることもあります。
高収入の会社への転職を考えている人はぜひ読んで下さい。

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どんな研究なのか?

はじめに、新しい研究の概要を説明します。

新しい研究は
Experienced well-being rises with income, even above $75,000 per year
というタイトルの論文で発表されています。
日本語に翻訳すると
「年収7万5000ドル以上でも人生の幸福度は上がる」
こんな感じでしょうか。

サイト管理人 南研吾
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為替レートを1ドル110円だとすると、7万5000ドルは日本円だと825万円です。

どんな風に調査したかを簡単に紹介すると

  • 調査対象は働いているアメリカ人
  • 調査した人数は33,391人(男女比率は36:64で女性が多い)
  • 調査に参加した人は18〜65歳(中央値は33歳)
  • 平均年収は約8万5,000ドル(約935万円)[4]約1%の人は年収50万ドル(約5200万円)以上の富裕層です。
  • 参加した人のうち37%は既婚者

こんなプロフィールを持つ人たちに、幸福かどうかを専用のスマホアプリをつかって調査しています。

ちなみに論文の発表者であるマシュー・キリングワースは幸福について研究していて、TEDでの発表歴があります。
TEDの公演は無料動画で見ることができます(今回の論文とは異なる内容です)。

年収が上がると幸福度も比例して上がり続ける

すでに
「収入が増えると幸福度も比例して増え続ける」
という結果は紹介しているので、調査結果をグラフで見てみましょう。

年収と幸福感の関係性を現したグラフ

このグラフには二つの線があり

  • 赤い線いまこの瞬間の幸福度
  • 緑の線人生を振り返った時の幸福度

このように、タイプの違う幸福度の変化をあらわしています。

グラフを見ると、年収が7万5000ドルを超えても幸福度が上がり続けていることがわかりますね。

年収が上がるとポジティブな感情も増える

調査では、年収が上がることにより

  • ポジティブな感情
  • ネガティブな感情

がどう変わるかも調査しています。

サイト管理人 南研吾
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「ポジティブな感情」とは自信、楽しい、興味を持つ、誇り、感動などのことです。
「ネガティブな感情」とは恐怖、怒り、飽き、悲しい、ストレス、焦りなどのことです。

こちらもグラフで結果を見てみましょう。
黒い線がポジティブな感情、灰色の線がネガティブな感情の変化を示しています。

年収が上がることによる、ポジティブ・ネガティブな感情量の推移

年収が上がるにつれて

  • ポジティブな感情が上がり
  • ネガティブな感情が下がる

ということがわかります。
簡単に言えば、年収が高い方が良い気分でいられることが多くなる、ということですね。

お金で幸せは買えるのか??

調査によって、年収が上がると

  • いまこの瞬間の幸福度
  • 人生を振り返った時の幸福度
  • ポジティブな感情

などは増え、反対にネガティブな感情は下がることがわかりました。
この結果を見ると、年収アップは良いことだらけです。

たとえば、転職を考えているときに
「(この会社に行けば)年収は上がるけどハードな仕事だから不安だなあ・・・」
というとき、この研究を参考にすると良いかもしれませんね。

ただ、アメリカ人と日本人とでは不安を感じる遺伝子が全然違います[5]お金のキャンパス:脳科学者中野信子が語る! 第2回 投資に必要な脳育とは!?(前編)
だから、おそらく日本人の方が年収アップによる幸福度を感じにくいはずです。

今回紹介した研究はアメリカ人のみを対象にしたものです。
「アメリカではこんな感じなんだ」
という風に、日本とアメリカでは別だということは意識しておきましょう。
おそらく、同じ実験をしても日本とアメリカではかなり結果が違うはずです。

引用・脚注

引用・脚注
1 PNAS:High income improves evaluation of life but not emotional well-being
2 為替レートや日本とアメリカの物価の差を考えると、この数字は700万円になったり750万円になったりすることもあります。
3 PNAS:Experienced well-being rises with income, even above $75,000 per year
4 約1%の人は年収50万ドル(約5200万円)以上の富裕層です。
5 お金のキャンパス:脳科学者中野信子が語る! 第2回 投資に必要な脳育とは!?(前編)

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