IT・ネットなどの業界に入りたくても
「文系だからどうせ無理・・・」
こんな風に考えたことがある人は多いと思います。
そんな人におすすめなのは、文系でも仕事がしやすい
「テックセールス」
です。
テックセールスなら、文系出身でも成長産業で働きやすく、しかも会社の売り上げに貢献できます。
この記事ではテックセールスの概要や、テックセールスの仕事内容について説明します。
営業職としてIT・ネット業界への就職・転職を考えている方はぜひ読んでください。
テックセールスってどんな仕事?
まずは
「テックセールス」
がどんな仕事なのか、ざっくりとした概要を説明します。
「テックセールス」とは?
テックセールスとは何かを一言で表現すると
「テクノロジー製品の販売に関わる営業職の総称」
です。
テクノロジー業界以外でも
- 不動産営業
- 保険営業
のような表現がありますが、テックセールスはこれらと似たような表現です。
つまり、特定の分野(テクノロジー製品)における営業職をまとめた表現なのです。
テックセールスが販売するのは「SaaS」
さきほど説明したように、テックセールスはテクノロジー製品の販売に関わる営業職の総称です。
「テクノロジー製品」にはとても広い意味がありますが、テックセールスはテクノロジー製品ならなんでも販売する訳ではありません。
取り扱う商品はほぼ
「SaaS」
です。
SaaSには「サービスとしてのソフトウェア」という意味がありますが、ひとまずは
「企業の生産性向上や効率化に貢献するソフトウェア」
くらいに考えて頂ければ大丈夫です。
なので、テックセールスがソフトウェアを販売する対象は個人ではなく、ほぼ企業(法人)となります。
まとめると、テックセールスとは
「法人向けにSaaSを販売する営業職の総称」
このようになります。
基本的には自社で開発・販売しているSaaS製品の販売に関わります。
SaaSってどんなソフトウェア?
SaaSを使ったことが無い方も多いと思うので、日本で使われている代表的なSaaSを紹介します。
- Salesforce(顧客管理・営業支援ソフト)
- Yappli(ノーコードアプリ開発)
- freee(クラウド会計ソフト)
これらはどれも人気のあるSaaSで、それぞれ顧客の業務を改善するのに非常に貢献しています。
ここで知って欲しいことは、世界中にSaaS製品は無数にある、ということです。
先ほど紹介したサービスは、無数にあるSaaS製品のごくごく一部でしかありません。
国内外でSaaSを開発・販売する会社はどんどん増えていて、ものすごい数の企業がSaaS市場に参入しているのです。
SaaSを開発する企業だけでなく、Saasを利用する企業もどんどん増えています。
日本企業を例にすると、従業員が100名以下の会社は平均で11個のSaaSを使っている、というデータもあります[2]note:日本とアメリカのSaaS活用状況を調べて考察したnote。
ということは、これらの SaaS製品を販売するテックセールスの需要はとても高い、ということです。
アメリカではテックセールスを養成するスクールが沢山あり、需要の高さがうかがえますね。
テックセールスを細かく分けるとどんな職業があるの?
テックセールスについての全体的な概要を説明しましたので、次はテックセールスに分類される個別の職業について説明します。
テックセールスと呼ばれる職業を細分化すると
- インサイドセールス
- アカウントエグゼクティブ
- カスタマーサクセス
おもにこの3つの職業に分けられます。
※会社によってはさらに細かく職業が分類されることもあります
もちろんあるに越したことはありませんが、テックセールスの仕事でプログラミングスキルが必要になることはほぼありません。
テックセールスの仕事が細かく分けられているのは
「分業による営業活動の効率化」
のためです。
具体的に言うと
などをそれぞれの職業で分担し、「会社の売り上げ向上」という目的に向かって協力することになります。
それぞれの職業がどんな仕事を担当するか説明していきます。
インサイドセールス
まず最初に説明するのはインサイドセールスです。
営業活動の中でも、インサイドセールスが担当するのは
などの、いわゆる初期段階です。
つまり、インサイドセールは顧客に対面するまでの営業活動を担当することになります。
インサイドセールスについて補足すると、会社によってはインサイドセールをさらに
- SDR(sales development representative)
- BDR(business development representative)
という風に分けます。
それぞれ
- SDR→顧客からの問い合わせ等に対応するインサイドセールス
- BDR→新規顧客を自分で開拓するインサイドセールス
こんな風にさらに細分化されます。
アカウントエグゼクティブ
つぎは「アカウントエグゼクティブ」です。
また、コロナ禍などを理由にオンラインだけで完結するアカウントエグゼクティブは「オンラインセールス」と呼ばれることもあります。
アカウントエグゼクティブはインサイドセールから顧客の紹介を受け、顧客への営業活動を引き継ぎます。
具体的には
などをおこないます。
サッカーに例えると、インサイドセールスが出したパスを受け取り、それをゴールするのがアカウントエグゼクティブの仕事です。
アカウントエグゼクティブはいわゆる「営業」の仕事ですが、典型例な営業とはイメージはだいぶ違います。
法人向けにSaaSを販売するということもあり、強引に何かを販売することはありません。
むしろ、販売というよりはコンサルティングのように、顧客の悩みを自社の製品をつかって解決できるよう提案することがアカウントエグゼクティブの仕事です。
カスタマーサクセス
最後に紹介する職種は「カスタマーサクセス」です。
日本語に直訳すると「顧客の成功」となるように、カスタマーサクセスは顧客の成功をサポートする仕事です。
具体的には顧客に対して
などをおこない、顧客の成功をサポートします。
テックセールスは文系でも成長産業で働ける仕事
ここまで説明したように、テックセールスには
- 成長産業で働ける
- 文系出身でも活躍できる
という特徴があります。
「文系だけどIT・ネット業界で働きたい」
と考えている方は、ぜひテックセールスへの就職・転職を検討してください。
有名転職サイト「doda」を運営するパーソルキャリアによると
- 2019年1月
- 2021年7月
このふたつの期間で、テックセールス(インサイドセールス・カスタマーサクセス)の求人数は約7.4倍に増えています[3]ITmedia ビジネスオンライン:コロナ禍で「新しい時代に求められる営業職」の求人が増加 どんなスタイル?。
これだけ急成長している職種も珍しいので、もし就職・転職を検討するなら早めがおすすめです。
引用・脚注
↑1 | ボクシル:大好評!『SaaS業界レポート2021 速報版』 |
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↑2 | note:日本とアメリカのSaaS活用状況を調べて考察したnote |
↑3 | ITmedia ビジネスオンライン:コロナ禍で「新しい時代に求められる営業職」の求人が増加 どんなスタイル? |
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