「2025年までに、世界中でテクノロジー系の新しい雇用が1億4900万人分生まれる」
これは、マイクロソフトが2020年に発表した情報です[1]Microsoft:Microsoft launches next stage of skills initiative after helping 30 million people。
マイクロソフトは具体的に、どんなテクノロジー系の仕事でどれくらいの需要が生まれるかも発表しています。
需要が増える仕事やスキルを知っていれば、いまから未来に備えて準備することができます。
これから需要が増える仕事・スキルを知りたい方はぜひ記事を読んでください。
どの仕事がどれくらい需要が増えるのか?
マイクロソフトが発表した
- これからどんなテクノロジー系の仕事で
- どれくらいの数の求人が生まれるか
この情報をグラフにまとめたので見てください。

おなじく「プライバシー保護」のところですが、英語では「privacy and trust」となっています。
翻訳が間違えていたら申し訳ありません。
こんな感じで、もっとも増えると予測されているのはソフトウェアの開発者です。
日本ではいわゆる
- システムエンジニア・ITエンジニア
- プログラマー
などと呼ばれる仕事ですね。
ここ最近プログラミングスクールが大人気で、たくさんの人がスクールに通っています。
これは、将来テクノロジー系のスキルのニーズが高まることを見越してのことだと思います。
ほかにも人工知能のような、データを扱う仕事の求人も2,000万人も増える見込みです。
人工知能やデータサイエンスに関連するスキルも将来性がとても高いと言えそうですね。
変わったところだと、サイバーセキュリティ分野でしょうか。
世界全体とはいえ600万人もの新しい雇用が生まれる見込みです。
- 家具や車などがインターネットでつながるIot化の進行
- 急速なDX(デジタル・トランスフォーメーション)の進行
- ブラックハッカーによるサイバーテロの増加
などにより、しばらく供給(サイバーセキュリティ系のスキルを持つ人の数)よりも需要(求人数)が上回りそうですね。
マイクロソフトは下のグラフも発表しています。

2020年から2025年までのテクノロジー系の新しい雇用数の推移 画像はマイクロソフトのサイトから引用
これは2020年から2025年にかけて、どんなペースでテクノロジー系の雇用が増えるかを表したものです。
2023年あたりから加速的にテクノロジー系の求人が増えることがわかります。
今のうちからは2・3年後に備えてスキルを身につけておくと、のちのち就職・転職や昇給が楽になるかもしれません。
スキルが求められない単純作業の仕事は減少する一方
まずは、どんな仕事がこれから増えるかを紹介しました。
マイクロソフトは1968年から2017年にかけて、どんな仕事が減ったかについてもデータで公開してくれています。
こちらもグラフがあるので見てください。

これまでどんな仕事が減ったかについてのデータ マイクロソフトのサイトから引用

水色の線は
「認知能力が求められる、単純作業ではない仕事の数」
の推移をあらわしています。
オレンジ色の線は
「認知能力が求められない、単純作業の仕事の数」
の推移をあらわしています。

高い思考力が必要な仕事、とも言えます。
グラフを見ると、2000年を過ぎたあたりから水色とオレンジ色が逆転していることがわかります。
つまりスキルが求められない単純作業の仕事が減り、複雑な思考を必要とする仕事が増えているのです。
このグラフは2017年までのデータしか反映されていません。
2018年以降、オレンジ色の線はどうなっているでしょうか?
客観的に考えると、おそらく2020年には新型コロナの影響で急降下しているはずです。
減った仕事がこれから増える確率は低そうです。
いま進行しているAIやロボットによる自動化や無人化の流れを見ると、これから単純作業の仕事が増えるとは思えません。

2030年までに8億人が新たなスキルを身につける必要に迫られる
「2030年までに8億人が新たなスキルを身につける必要に迫られるだろう」
これは、マイクロソフトのCEOサティア・ナデラ氏の発言です。
いまはテクノロジーの時代で、テクノロジーの進化はとても早いです。
人間が新しいテクノロジーに適応するには、新しいスキルや概念を学ぶ必要があります。
新しいスキルを身につけられる人には、どんどん新しい仕事が与えられます。
逆に、新しいスキルを身につけられない人はAIやロボットに仕事を奪われることになります。
これからは
「学んでいる人でないと仕事で必要とされない。」
こんな時代になるのかもしれませんね。
引用・脚注
コメント